結婚相手とは運命の赤い糸で結ばれている?
異性との出会いの場でよく使われる、「運命の赤い糸」についてちょっとお話していこうと思います。
そもそもこのセリフは日本ではなく、中国で古くから伝わる故事なのです。さかのぼること今から1000年以上も前ですが、その時に出版された童話集の「太平広記」が元ネタになります。
そしてこの書の中にある、逸話の「定婚店」で赤い糸が登場してきます。ちなみに、この奇談を集めた太平広記は、当時それほど売れることがなかった書なのですが、その後なぜか「赤い糸」は有名になりました。よく取れば、それほどこの「運命の人とは赤い糸で結ばれている」という発想が、時代を経ても尚、人々の琴線に触れ続けるものだったのかもしれません。
ところで、今でこそ「小指と小指」が結ばれているという表現が一般化していますが、この「定婚店」では足と足です。しかも糸ではなく、縄。どこでどう変化していったのかは定かではありませんが、元ネタから若干日本仕様(?)にカタチを変えて浸透しているわけですね。
元ネタは中国の童話集「太平広記」
では、なぜ「運命の赤い糸」がこれほど認知されたのでしょうか。自分たちの親の世代でこの赤い糸は、「結婚する人」とは赤い糸で結ばれているものだともっぱら言われていました。つまり、広く知られた理由としては、時代背景的な要素が多分に含まれていたと考えられます。
今でこそ「おひとりさま」という言葉に集約されるように、社会的にも独身者の立場が確立されていますが、かつては独身なんてもってのほか、結婚するのが当たり前でした。しかも結婚相手は、親や親戚が勝手に連れて来たお見合い結婚が主流。
誤解しないで欲しいのが、このお見合い結婚は昔は選択の余地がなかったので、今のそれとは根本的に違うものだということ。逆に、今のお見合いは自分で選り好み出来ますから効率的な恋愛結婚が出来るという立場ですね。
話はそれましたが、このように他人が連れて来た相手と結婚することに対して、例えそれほど気持ちがのらなかったとしても何度も断れるような時代でもありません。その為、自分の心情をなんとか納得させるための「体の良いおまじない」的な要素もあったのかもしれません。
あるいはその逆で、「きっとどこかに自分にとっての最良のパートナーがいるはず」だと信じ、そのモチベーションをキープしたまま婚活するためのものだとも考えられます。いずれにせよ、1000年以上も前の書からの故事が、こうして現代日本でも何かしらの糧になっていることを思うと不思議な感覚です。
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