恋愛結婚がお見合い結婚を上回るようになったのは最近のこと
今でこそ私たちが当たり前のように享受している自由恋愛。しかし、この自由な交際が出来るようになったのは長い歴史の中ではまだ最近のことなのです。
では、その歴史をここでひも解いていきましょう。
まず、元々日本は、今から1000年以上も前、平安時代中期に成立した長編物語「源氏物語」を見ると分かるように、恋愛に関しては実に寛容でした。しかし、その寛容さが鳴りを潜めるようになったのは、鎌倉時代に入り、仏教の影響が強くなるようになってきてからです。僧が女性と関係を持つことが禁じられていたため、自然と恋愛に対しての見方は変わっていったのです。
また、自由恋愛は自分が好意を持った人と付き合うことですから、裏をかえせば、異性を選り好みして自分のものにすることになります。これは、当時支配的だった家制度などの身分制度を否定しかねないものになってしまいます。
というのも、士農工商というように身分を明確に分けていたからこそ体制の維持が出来ていたわけですが、ココに恋愛が入ってしまうと、その徹底した身分制度の垣根が崩れかねないのです。そのため、自由恋愛については厳しく取り締まっていた現実がありました。
その後、人々は本来の意味である「恋愛」を謳歌することなく、決められた相手との交際を当たり前のように行って来ましたが、時代の流れから、除々に「自由」な恋愛が認められるようになっていきます。
ロマン主義から恋愛結婚が波及
そのキッカケとなったのは、明治中期から大正時代にかけての1900年をちょうど過ぎたあたりでしょうか。この頃は日本にも欧米化の波がやってきていた訳ですが、その中で森鴎外や島崎藤村たちによるロマン主義と呼ばれるものが大流行したのです。これにより、恋愛結婚の考え方が一気に社会全体に波及して、女性たちが強い憧れを持つようになっていきました。
そうして恋愛結婚は市民権を獲得していったわけですが、とは言え、まだまだ一般化するには時間を要しました。当時の結婚は恋愛結婚どころか、お見合いがほとんど。データで見ると、恋愛結婚がお見合い結婚の数を上回るのは1970年前後とつい最近になってのことです。ですから、私たちの両親はほとんどがお見合い結婚でしょうし、また逆に、恋愛結婚であれば相当に希少な存在であったはずです。
このように、恋愛結婚にひも付く歴史を見てきましたが、結局のところ今も昔も、恋愛結婚とお見合い結婚の違いで、何ら問題になることはありません。お見合いというと、こうした歴史的背景からネガティブに捉えられることがたまにあるのですが、決してそんなことはないのです。再三お伝えしている通り、肝心なのは相性の良い人との出会いに尽きるのです。
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