シングルマザーには“遺族基礎年金”と“遺族厚生年金”制度がある
シングル女性の皆さんにとって、民間の保険会社が扱う生命保険が必要かどうかについて見てきましたが、最後に、万が一自分が亡くなったときの場合についても考えておきます。
シングル女性といっても置かれた状況は様々で、結婚経験がない人、離婚した人、夫と死別した人など、多くのケースがあります。そして、離婚や夫と死別した人の中には、その後女手ひとつで子供を育ててきた人も沢山います。こうした親というのは、いや、親というものすべてに当てはまることなのですが、「自分にもしものことがあれば子供にいくらかのお金を残してあげたい」と思うものなのです。
そうした時に、通常真っ先に考えられるのが生命保険会社の扱う商品「死亡保険」ですが、そこで一度、冷静に判断する必要があるのです。というのも、この保険は掛け金が比較的高額な商品だからです。月額にまどわされず年間で計算すると結構な額になりますし、また実は、例え万が一のことがあっても、残された子供たちには遺族年金制度が用意されているのです。
公的な遺族年金は2つとも受給できる
あまり知られていないのですが、公的な遺族の年金制度で、「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」というものがあります。
まず、「遺族基礎年金」についてですが、これは子供のいるシングル女性が対象となります。そして、その女性、つまり母親が仕事に就いて家計を支えている存在であれば、もしも母親が亡くなったときは残された遺族がこの年金を受け取れるものです。
次に、「遺族厚生年金」についてですが、これはシングル女性が会社勤めで厚生年金に加入している場合です。その名の通り、残された子供たちはこの年金を受給する権利があるわけです。
そして、この公的な2つの遺族年金は似て非なるもので、受給資格者の範囲が違っている点も覚えておきましょう。「遺族基礎年金」はシングルマザーの場合は、その子供しか受給することは出来ません。一方、「遺族厚生年金」はその子供のみでなく、亡くなった女性の両親や孫、祖父母までと、広範囲に渡って受給資格が与えられています。
また、忘れてはいけないのが、この2つの年金はどちらか1つではなく、受給資格をクリアしていれば2つともに受給できるということです。
ひとり親の場合、どうしても、「もしものことを考えたとき」は生命保険という頭が働きますが、このように公的な遺族年金が手厚いことを知っておくことです。何度も言うように、日本の保障制度は世界の中でも有数の手厚さです。ですので、まずは公的な保障制度を把握して、それでも足りないと感じるならば民間の保険商品でカバーすること。
公的な保険内容をしっかり確認もしないで、「入っておけばとりあえず安心」とばかりに高額な生命保険に加入することは賢い人のやることではありません。
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